自宅でいちご栽培を楽しもう

いちご栽培の方法がわからない初心者でも簡単にいちごが栽培できる方法を伝授

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きっと「いちご栽培の魅力」に気づくはずです!

「いちごが大好きだから」「ホームセンターでいちごの苗を見つけつい衝動で」「子供にせがまれて」と言った理由でいちご苗を買ってしまい、初めていちご栽培を始められる初心者さん、どうしていいか困っていませんか?

安心してくだい。野菜ソムリエで、いちご栽培歴10年以上、いちご好きが高じて今やいちご農家でも働いてしまっている私が丁寧にアドバイスさせていただきます。

実は私自身、いちご栽培を始めたきっかけが「小さな娘に自宅でいちご狩りをさせて喜ばせたい!」という親心からでした。それが今では、自分がいちご栽培の魅力に取り憑かれ、子供たちから呆れられている始末(笑)

伝えたいことがたくさんありすぎて、ついつい横道に逸れるかもしれませんが、まあ、皆さんもいちご好きなら知ってて損はしない雑学あるあるなので、楽しんで読んでもらえたら嬉しいです。

いちごを丈夫に育て、美味しい実を楽しみ、そして来年も楽しむために苗を増やす。そんな流れを伝授いたします。

これは私がお手伝いしているいちご農家さんのいちごハウスの様子です。品種は章姫。2月ぐらいです。

下の写真は私が自宅で栽培しているいちごです。4月下旬なのでまだ赤いいちごがちらほらですね。

いちご苗を買って美味しく栽培する方法〜苗選びから植え付けまで〜

❶いちご苗を買う時に注意すること

いちご苗は、そもそもどんな種類のいちご苗を買えばいいのかな?

そこからチンプンカンプンですよね。いちご苗を買う時に注意することをいくつか紹介しておきましょう。

11月頃になるとホームセンターの園芸コーナーに行っても、Amazonのオンラインショップで見ても、どれも美味しそうないちごの写真がついた多種多様ないちご苗が販売され始めます。

大きな実がなるもの、甘さに特化したもの、白い実がなるもの、春に実がなる一季なりのものから年間通じて実がなる四季なりのものまで。品種も「とちおとめ」「さがほのか」「女峰」「章姫」「おいCベリー」等々。どれもこれも魅力的に見えて迷ってしまいます。

いちご苗購入時の鉄則 その1:初心者はまずは一季なりの赤いいちごを栽培しましょう。

市販のいちご苗は、初心者でも比較的簡単に実をならすことができる比較的病気にも強い品種がほとんどです。

それでも、できるだけ簡単においしい実をたくさん楽しみたいと思うなら、一季なりの赤い実のなる品種を選びましょう。

四季なりいちご(1年中いちごがなる品種)だと、一年中いちごが楽しめてお得なんじゃない?

桃みたいな味のする白いいちごが珍しいから栽培してみたい!

・・・気持ちはわかります。でも初心者には少し難易度が高いのです。

※天使のいちご

それに、四季なりいちごは、夏場の炎天下の中でも管理しなければなりません。

私が栽培してみた結果は、いちごが中途半端にしかならすことができない。実が小さい。夏の暑さで結局枯らしてしまった。と言った具合です。

一季なりの苗とは要領が違いました。

その点、一季なりいちごなら春先に実をならすので、季節的にもより簡単に栽培できるのです。

私は実験もあり、何種類ものいちごをプランターで栽培してきましたが、あえてお薦めする品種を選ぶなら「女峰」「とちおとめ」「章姫」の3種です。

苗が丈夫で実も大きく、そして美味しい。それに、翌年の苗を残すためのランナー(いちごは種ではなく子株「ランナー」で増える)もたくさん出てくれるのでお薦めなんです。

【私のお薦めするいちご品種】

とちおとめ:栃木県を中心に栽培され東日本シェア1位(年により変動)の品種。大粒で果汁たっぷり。全体の味のバランスが素晴らしい。

女峰:とちおとめが登場するまではシェア1位。甘みの中に酸味も感じられおいしい。形が綺麗カット面も美しいのでショートケーキ用として人気。

章姫:細長い大粒で酸味が少なく甘味が強い。果皮が柔らかいため流通向きでなく、あまりお目にかかれないが、いちご狩りでは人気品種。

※章姫

いちご苗購入時の鉄則 その2:元気な苗を選びましょう。

良いいちご苗の選び方とは?

いちご栽培に成功し、美味しいいちごをならせることができるかどうかは「苗選びが90%」と言っても過言ではありません。

これからあなたがどんなに努力しても、買った苗が弱かったら失敗してしまう可能性が高いのです。

美味しい実をたくさんならせたいなら元気な苗選びから始めましょう。

そのために心がけることは3つ

1.クラウンの太い苗を選びましょう。

ん?クラウンって何?王冠の事?。わからないですよね。いちご苗でクラウンというのは、株の根元の事。

この場所が太いか細いかで株の良し悪しが決まると言ってもいいでしょう。

ここが太いと、丈夫に育って、葉っぱや花がこれからたくさん出てくるという証拠になるんです。

この写真で言うと根元の土と葉っぱの間の茎の部分、これがクラウンです。ここがいちご苗の心臓部。

ここで外気の温度を感じて、葉っぱを出したり、花芽(蕾の芽)を出したりするんです。

2.葉っぱの青々とし数の多い苗を選びましょう。

これは誰でもそう思う事なので、あえて言うまでもない事です。元気な苗は、葉っぱが青々として枚数も多いものです。

光合成が活発に行われている証拠です。

3.ショップで売られている時点で土が乾燥してしまっているものは避けましょう。

ショップでも陳列した苗の水やりまで手が回らない場合があります。いちご苗は水を欲しがる植物です。

土が乾燥してしまっている苗は弱ってしまっている可能性が高いのです。

4.葉っぱに異常が見られる苗は避けましょう。

ショップに出回る苗は病気にかかっているものはほとんどありません。しかしまれに病気が出始めているものがあります。

その兆しは必ず葉っぱでわかります。青々としていなくて、黒い点々や枯れた部分があるような苗は病気です。

その苗はもちろん、感染している可能性もあるのでその側にある苗は買わないようにしましょう。

5.苗が出回ったら早めに買いましょう。

状態の良い元気な苗を買うには、ショップに苗が出回り始めたら直ぐに買いにいく事です。

そのためには出回りそうな時期にまめにショップに顔を出す必要がありますが・・・・・。

ショップに苗が納品されて、売り場に並び始めた時が一番元気な苗がたくさんあるタイミングです。

苗も育苗業者のハウス環境の良い場所に直前までいたわけで元気です。

良い苗がたくさんあるタイミングで厳選すれば、もういちご栽培は90%成功したも同じなのです。

❷いちご苗を買ってきたらすぐに植え付けよう

いちご苗を買ってきたら、それで満足しないですぐにプランターか、庭に植えてあげて下さい。

しばらく植えずに苗のまま置いておくと、苗を弱らせてしまうだけでなのです。

ですから、いちご苗を買う際に、一緒にプランターや土を買い、植え付ける場所を決めておくと良いでしょう。

❸植え付ける際に守るべき5ヶ条

1つ目は、ポットから苗を取り出す際に根を痛めないようにしましょう!

おそらくポットから取り出すとポットに沿って根がぎっしりと詰まっているかと思います。

これを根回りというのですが、それは苗がしっかり育っている証拠です。あまり育ち過ぎていると根が回りすぎて「根詰まり」状態になってしまい、成長を阻害してしまいます。早く植え替えてあげなくては行けません。根を傷つけず、そっと植えてあげましょう。

2つ目は、植え替える際に穴を開けてそこに水をかけてから苗を入れましょう。

急いで、土に苗を上ないで。ポットと同じぐらいの穴を開けたらそこにジョロで水をかけて下さい。穴に少し水が溜まるぐらいでもいいでしょう。

そこに苗を入れると根が張りやすくなり、早く根づきます。

3つ目は、クラウン部分を土の表面に出して植え付けましょう。

クラウンはそこで温度を感じ、成長を促進する場所です。それを土の中に埋めて隠してしまうと、成長を阻害してしまいます。必ず土の上に出すようにして下さい。

4つ目は、ランナーの切り残りが突き出ている方をプランターの中側に向けて植え付けましょう。

市販のいちご苗には必ずランナーを切り落とした残りがついています。枯れて茶色くなっているかもしれませんが・・・・

その残りの方をプランターの中に向けるのです。なぜなら、そのランナーの残りの着いていない正反対側にいちごの花が出てきていちごがなるのからです。

ポットからぶら下がるようにいちごがなる方が、衛生的にも虫対策的にも、そして景観的にも良いのです。

5つ目は、土は新しい培養土を使いましょう。

美味しいいちご作りを成功させるには苗選びの次に「土」が大切です。前年にいちごや花を植えていた土にそのまま新しい苗を植えても十分には育ちません。なぜなら、その土にはもう栄養分が残っていないだろうし、病気や悪い虫が住み着いている可能性もあります。プランターの場合は、土を市販の培養土と入れ替えてあげましょう。庭の場合は、古い根を取り除き、肥料を元肥として入れてすきこみましょう。

※元肥とは苗を植える前に地中に入れておく肥料のことです。苗の根が直接触れないように注意しましょう。市販の培養度を使う場合は既にその土に肥料成分が含まれているので元肥は不要です。

⭐️アドバイス

古い土は燃えるゴミでも出せないので捨て方に困ることがありますね。マンション住まいの方なら尚更です。今は、古い土を再利用するたために、古い土に少し混ぜ込むだけでいい土なども市販されています。ぜひホームセンターや園芸店で聞いてみてくださいね

いちご苗を買って美味しく栽培する方法〜植え付け後の管理編〜

いちご苗を植えてしまえば後は楽です。

と言うか、ほとんどする事はありません。あとはひたすら成長を待つだけなのですが、ここからが長いのです。なぜなら春にいちごがなるまでに冬を越さないければいけないからです。ここからの簡単な流れはこんな感じです。

STEP①10月〜11月に苗を買って植え付けを終わります。

STEP②11月〜2月は冬でいちご苗は休眠します。

この期間は土が乾燥してきたら水やりをするだけです。あとは枯れてきた葉っぱがあれば引っ張って引き抜きます。

STEP③3月下旬になると休眠から覚めて葉や蕾が出てき始めます。その頃には追肥をしてください。※追肥:休眠から覚めて成長し始めた苗のために栄養を与えるためのものです。株から少しれた場所においてください(軽く土に埋めるといいでしょう)。あともし可能なら黒マルチをしてあげるといいでしょう。マルチとは土を覆うシートの事で、土を保温し、実を清潔に保つ効果もあります。

STEP④水やりを忘れず、見守りましょう。

ここまで来れば後は枯らさないように水やりを定期的にしていくだけです。マルチをした場合は、保温だけでなく保湿効果もありますが、必ず水やりをしてください。

⭐️アドバイス

この時期になると、病気が発生したり、害虫が付き始めます。病気としては、うどんこ病、炭素病が多いでしょう。害虫としては、ハダニやアブラムシ。それぞれに対策がありますが、一般家庭で少しだけ栽培する程度なら、病気かなと思った葉はすぐに引っこ抜く。アブラムシが着いたら指や刷毛で取り除く程度でいいでしょう。

STEP⑤受粉をするための昆虫が来ているか確かめましょう。

自宅の庭やマンションの1階ベランダならまず大丈夫かと思いますが、高層階や都心に住んでいる場合は、せっかくいちごの花が咲いても受粉しない可能性があります。高層階にはミツバチなどが受粉してくれないからです。受粉しないと実はなりません。そんな場合は人の手で受粉してあげる必要があります。やり方は、咲いてすぐの花と花をこすり合わせるか、耳掃除の綿毛のついている方で花を撫でるようにして受粉してあげましょう。

STEP⑥あとは実が色付くのを待つだけ。

ここまでくればあとは実が色付くのを待つだけなのですが、少しだけ手入れをしてあげましょう。それは、枯れてきた葉っぱがあれば絶えず引き抜きましょう。また、この時期にはランナーが出始めます。ランナーとは次の世代を残すために出てくる子苗の元ですが、実がなっている間は邪魔ですし、それにエネルギーを取られてしまいます。この時期に出るものは引き抜きましょう。

STEP⑦いちごが色づき始めたら鳥と虫に気をつけよう。

いちごが赤く色づき始めたら、人間だけでなく鳥や虫も美味しそうないちごだ!と喜んで狙ってきます。鳥対策として防鳥ネットで覆いましょう。100均の園芸コーナーでも売っていますよ。やらなかったらカラスやつぐみに突かれてしまい、今までの苦労が水の泡になってしまいます。虫はダンゴムシやナメクジですが、見つけ次第捕まえるしかないですね。

STEP⑧いよいよ収穫です。

4月下旬から5月にかけてどんどん実が赤くなり収穫時期を迎えます。待ちにまったこの時です。自分で栽培したいちごを摘んでそのばで食べる!なんと幸せな瞬間か。これでいちご栽培の虜になる人は大勢いるんです。楽しんでくださいね。

いちごを来年も楽しむための苗の管理編

5月中旬になるといちごの収穫も終わりを迎えます。

収穫を十分楽しんだら、次は来年にまたいちごを楽しむための準備を始めましょう。

知っていましたか?いちご苗は増やせるんですよ。それも簡単に。

いちごは株から出てくる「ランナー」と言う子株を作るためのつるから増やすことができるんです。

その方法は、別の記事で詳しく説明しているのでそちらをご覧ください。

来年もいちごを楽しむための苗づくり

来年に向けて株を増やすのも楽しい作業です。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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